こんにちはaiです。
焼き芋が恋しい季節になりました。
秋が深まってきましたね~
読書が趣味のaiは、秋になると、せつない話の本を読みたくなります。
ミステリ、文学作品もいいけれど、詩や短歌なんかも読みたくなります。
強めのお酒と、気の利いた本が数冊。
これでaiの完璧な秋の夜長が完成です!
さて、今回はそんな秋の夜長にぴったりな詩集を紹介します。
先日11月8日のビジネスフェアで、安芸ん堂ブースに展示していた詩集 髙田泉著『おんなのうた2 』です。
この『おんなのうた2』は、以前もこのブログで紹介した、
広島で活躍するアーティスト髙田泉さんによる詩集です。
『広島酒部 in 西条酒蔵芸術祭2016』
なぜこの詩集をおすすめするかと言うと、aiがこの本の編集作業をしたから。完全に自慢しちゃおうという魂胆です。
アーティスト髙田泉さん
この詩集を書いたのは、広島でインスタレーション作品などを手掛けるアーティスト髙田泉さんです。どんな方か気になりますよね~。どんな気持ちで詩集を作ったのか、ちょっとインタビューしてみましたよ。
インスタレーション作品とは・・・
オブジェや装置を置いて、空間全体を作品として体験させる芸術で、空間芸術と呼ばれます。
髙田泉さんプロフィール
髙田泉 Takata Izumi
1980年生まれ
広島出身・在住
おもに生命、エロス、精神世界などをテーマに、日用品など身近なものを使い、それに詩や絵を絡ませた作品を制作。
西条酒蔵芸術祭などの作品展にも多数参加。
そのほか、FMはつかいち「高田泉のLOVE&ART」パーソナリティ、広島フェイスペイント組合ペインター、こども創作教室講師など多方面で活動中。
2016年11月「おんなのうた2」発行。
なぜ「おんなのうた2」という詩集を作ったの?
(以下ピンクの文字は高田さんの回答です)
アート、絵、詩は全部違うジャンル(別物として考えられる)と思われることもあるのですが、私にとっては同じ世界にある自己表現の一つなんです。
これまでの私のインスタレーション作品で人気があったものに、レシートの裏に思った言葉を書きつづった作品や、おちょろ心中という作品があります。「アート」+「詩」という表現が多くの人に気に入ってもらえたのだと感じました。
今回の詩集はネガティブな感情がテーマです。これまで私は悲しいとか淋しいとかの感情を詩や短歌の「言葉」にして吐き出してきました。それらをアメブロや、Facebookページ「ポエム酒場いづみ」で発表しました。多くの方(特に)女性から共感を得た実感があります。
その中から反響の良かった詩、私自身が好きな詩を選びました。恋愛や生き方に悩む若い人のため、そして、これから人生の次のステージに立つ自分のために、あえてネガティブで暗い詩をテーマにしました。
【レシートの部屋】インスタレーション作品
部屋全体にレシートが雪のように積もっていて、その膨大な量のレシートの裏ひとつずつにドキリとする言葉が手書きで書かれています。読み手にとってその言葉から違う印象を受けるでしょう。
【おちょろ心中】インスタレーション作品
西条酒蔵芸術祭で発表。
表紙と巻末全て手描きの絵を描くのは大変?
『おんなのうた2』は、全て表紙カバーが違うデザインです。最初aiが描いてみたらどうか?と言いました。提案しておいてなんですが、描くのは大変だった・・・のでは?
もともと私は油絵をやっていて、線画、ポスカ、コピック、筆ペンなどこれまでいろんな表現をしてきました。今回、印刷した本は100冊ですが、100種類の絵を描くのに抵抗は全くありませんでした。私の今までの経験が役にたったのかな~なんて思います。それに描いていて楽しいです。
「おんなのうた2」おんなのうた1はあるの?
実は「おんなのうた1」は、2013年ヲルガン座の廃墟ギャラリーにて開催した詩画展にて展示販売した200ページくらいの手書きの本です。ええすべて手書きですよ。本当ですよ。
欲しいという方に販売もしました。全部で4冊手書きで書きましたけれど・・・正直修行のようです(笑)それに、たくさんの方に欲しいと言われたのでこれはもう手書きでは追いつかないと思い、思い切って印刷することにしました。せっかく印刷するので、もう一度作品を見直し、パート2として詩集を作ることにしました。
では幻の「おんなのうた1」は見ることができないのでしょうか?大丈夫です。
現在横川にある、古本屋さんの「本と自由」で読むことがきます。本と自由についてはこのブログの最後に紹介しています。
世界一周放浪の旅に出る予定だったけれど・・・
実はこの詩集の編集をしている最中に、妊娠が発覚し、すっかり幸せな気持ちになりました。もう暗い詩は書けないかもしれません(笑)母になる前の区切りとしても「おんなのうた2」を発表しました。
来年の春に夫婦で世界一周の旅に出る予定をしていた髙田さん。しかし最近めでたく妊娠がわかり世界一周は延期となってしまいました。でもでも、子どもがいるaiは声を大にして言いたいのです。人一人産んで育てるのは世界一周よりも意義があるのかもしれない!と。
会社員のaiだって、子どもが生まれて人生が変わりましたからね。
桁外れに感受性の強い高田さんですから、この妊娠出産で、アート作品がますますパワーアップしていくことでしょう。そしてきっと作風も変わっていくはずです。aiは友人として楽しみにしていますよ。
高田泉さんの今後の予定
そんな高田泉さんは出産を控えながらも精力的に活動しています。
◆酒蔵芸術祭2017 →ConnecT←
アートディレクター髙田泉
◆比治山大学短期大学部周年展(2017年3月開催)
作品展示予定
◆FM廿日市ラジオパーソナリティ
『髙田泉のLove & Art』月1回放送
◆子ども創作教室講師
木材利用センターで月2回講師をしています
詩集ができるまで
さて、ここからは、aiがこの詩集とどう関わったのかをじま…紹介していきます。
膨大な量の詩をどうやって整理したの?
aiは原稿の編集にはほとんど関わっていません。その原稿集めの作業がこの詩集の肝といっていいでしょう。なんせ2008年から2016年にかけて、高田さんが書きまくった膨大な量の詩が存在するのですから。これをどう整理し、選り分けたものか・・・頭を抱えました(内緒ですけどaiは内心こりゃ面倒だ~と思っていました)
翔子ちゃんの鮮やかな仕事
髙田さんの詩を見てこの詩集を世に出したいと強く思った聡明な美女、翔子ちゃんという女子が、ある提案をしてくれたおかげで原稿の整理が随分捗りました。
翔子ちゃんが何をしたか?それはSNSを上手く使いアンケートをとったのです。
facebookページ「ポエム酒場いづみ」アンケートの投稿
アンケート自体は、Google Drive のフォーム機能を使って作ったもの。これも翔子ちゃんがササッと作ってしまいました。さすがっす!
aiの本業ニシキプリントのDTP編集者
原稿が出来ればここからはaiのお仕事です。
aiは、安芸ん堂の仕事の傍ら、本業の印刷の仕事もしています。(安芸ん堂は印刷会社のニシキプリントが運営しています)aiはDTPという本やパンフレットなどの編集作業を行うオペレーターです。
aiは本を読むのが好き。趣味と仕事の中間みたいなこのDTPという仕事は、目は疲れるけれどやめられない魅力があるんですよね~
そんなaiが、こだわって組版した詩集が『おんなのうた2』です。
こだわりポイントは「文庫本」。髙田さんからは、いつも持ち歩けるように小さな本にしたい。青春時代に読んだ詩集の文庫本のようにしたいとの要望がありました。
そこで文庫本を片っ端からチェックしました。少し研究して、『おんなのうた2』にふさわしいと思うフォントや、余白、ノンブルや柱などを高田さんと決めていきました。
表紙と裏表紙には高田さんのイラストを入れています。何パターンかデザイン案を作り、ちょっと古い文庫本ぽい表紙に仕上げました。
安芸ん堂としての提案
ここまでは普段のいつものお仕事と変わりません。aiはこの詩集を、唯一無二のアーティストの詩集にしたいと考えました。 そこで安芸ん堂として一言提案をしました。「表紙カバーと巻末に全部違う絵を描いてくれ」と。
中身(本文)は同じものですが、表紙カバーと、巻末に髙田泉さんによる手描きの絵が描かれています。しかも一冊一冊全て違う絵。つまり世界に一つしかない本になるのです。
印刷してしまえば一瞬で出来てしまう表紙カバーや挿絵。これを一枚一枚描けと、印刷会社が提案するなんてバカげてますか?
しかしaiは印刷では出来ない「同じものがない」「手描きである」「アート作品をゲットできる」という本があってもいいと思ったんです。
完成した本を並べると、高田さんの描いた絵によって命が吹き込まれたかのようで、それぞれに別の物語があるかのようです。
うん。われながらいい仕事!
(絵を描けと言っただけでこの態度)
そんなニシキプリントのDTP編集者がトップ3に!
ここでお知らせ!ニシキプリントのDTPオペレーターが、InDesignコンテストで3位と7位になりました!
『InDesignコンテスト』詳しくはニシキプリントのブログに掲載されています。
『DTPオペレーターがInDesignコンテストに入賞しました!』
『おんなのうた2』は、そんなすごいオペレーターがいるニシキプリントで作った本なんです!(aiが入賞したわけじゃないですけど、ここは自慢しておきます!)
本好きaiの感想
『おんなのうた2』は、思いっきりせつなくしてくれる本だなと感じています。全体を通してネガティブな詩で構成されていますが、詩に記された感情の中で「く~っわかる~」というものがいくつかあるはず。誰もが思ったことのあるちょっと人には言いたくない感情を、なんの臆面もなくさらけ出しています。なので、自分が感じていたどうしようもない怒りや悲しみの正体を、この詩集で発見できるかもしれません。
ネガティブな詩集なら人に贈るのはチョット…と思ったあなた!それは違います。
哀しさとかせつなさを、浴びるほど感じるので、読んだ後はすごくスッキリ。溜まっていた嫌~なものが出たようなデトックスのような読後感です。
読書嫌いな人、若い人に是非読んで欲しいなぁと思います。髙田さんの表現はわかりやすさにこだわっていて、アーティスト本でよくある「高尚過ぎて何言ってるのかわからない」というものではありません。まぁ一度、読んでみてください。aiが言っていることがわかるはずです。
安芸ん堂ショップで販売決定!
そんなこんなで広島のいいモノを販売する安芸ん堂ショップから、『おんなのうた2』を販売することが決定しましたよ~!
安芸ん堂ショップでは、しおり3枚(髙田泉オリジナルデザイン)、2017年卓上カレンダー(髙田泉オリジナルデザイン)、を一緒にスペシャルプレゼント包装にして送ります。このしおり、カレンダー、ギフトラッピングは安芸ん堂だけの限定デザインになっていますよ~
自分へのご褒美に。
恋に悩んでるあのこに贈りたい。
絵が好きだから欲しい!というのもアリです!
秋の夜長にぴったりな一冊。是非ゲットしてくださいね。
「本と自由」(古本屋さん)でも買うことができます!
リアルショップでは、横川にある「本と自由」というおしゃれな古本屋さんでも販売しています。こちらはaiも超オススメのお店。本を選びながらコーヒーやお酒を飲むこともできる、本好きにはたまらない空間なんです。
現存する『おんなのうた2』はすべて表紙カバーデザインが違います。安芸ん堂ショップと「本と自由」両方でチェックしてくださいね~
本と自由
コーヒー、お酒も飲めます。横川シネマから徒歩15秒。
733-0011広島県広島市西区横川3-4-14
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秋の夜長におすすめの一冊です。